「遺言書があるので、弟に関係なく、父の財産の名義を変えられますよね。」
このような内容のことをお話になる方がいらっしゃいます。背景としましては、
長男と次男が何らかの理由で中が悪く、お父様は、自身の意思(もしくは、
長男の強い要望?)に基づいて、遺言書を作成したといったところでしょう。
上記のような背景はともかく、遺言書があっても、その内容によっては、
別途、遺産分割協議書が必要となる(結果、他の相続人の印鑑が必要になる)
場合があることを知っておきましょう。
まず、
(1)遺言に書かれた財産については、特定の人に相続・遺贈させる
となっていれば、遺言書のみで(特に、相続人全員の署名・実印の
押印等なしに)、名義の変更が可能です。
しかし、
(2)
遺言書の内容が、不動産、預貯金、株券などを含めた遺産を、
長男には4分の3、弟には4分の1で分けるといったものですと、
別途、遺産分割協議書を作成する必要(他の相続人の印鑑が必要)
となってきます。
遺言書の内容が相続する抽象的な割合しか書いておらず、
具体的な財産の分け方が決まっていないからです。
遺言書を作成するときは、その遺言書によって、どのようなことが
できるのか(新たに遺産分割協議書が必要なのか)をしっかり確認
しておきましょう。
まとめ
(1)遺言書(具体的に財産の分け方を特定)
↓
新たな遺産分割協議書は不要となるケースがほどんど
(2)遺言書(単に相続人間の抽象的な割合のみ規定)
↓
新たな遺産分割協議書は必要となるケースが多い。